【感想】実写版ぐらんぶる〜低俗な世界観と海の映像美〜
実写化と聞いていい顔をしない方は多いでしょう
気持ちはわかる、僕も数年前までそうでした
ただそんな風潮に声を大にして言いたいのです
実写化の善し悪しは作り手の熱量次第で決まります
さて、この実写版ぐらんぶるはとてつもなく傑作でした
僕は実写映画の面白さは以下の3点をよくみます
- 世界観を実写で再現出来ているか
- 2時間という枠に綺麗に話を納めているか
- 実写の味が出ているか
アニメと実写それぞれ良さがあるのです
そしてこのぐらんぶるは上の3点がとてもよく出来ていました
それではつらつらと語ります
ぐらんぶるの強烈な作風
ぐらんぶるという作品についてまず語りますね
この作品が面白いのは男子校のノリをエンタメギャグに昇華したことこれに尽きます
とりあえず脱ぐ、酒を飲ませる、友人でも平気で売る、ノリ、そんな男ならどこかで見たことあるような光景を子気味良いテンポとネチネチしないカラッとしたキャラの人柄で気持ちよく見れることが魅力ですね
要は大学生版のクレヨンしんちゃんみたいな作品です
それで実写にあたってぐらんぶる特有のノリをしっかり表現出来ていました!
とにかく俳優が脱ぐ
スクリーンいっぱいに映る男の全裸
校庭を駆ける全裸
ああ、これはぐらんぶるだ....と開幕から実感せざるを得ない映像の暴力
オリジナル要素としてサークルの飲み会シーンでVamosという曲とダンスシーンが挿入されます
このVamosの役割はかなり大きくて、飲み会という実写でイマイチ盛り上がりにくいシーンを短い尺で表現できる点
サークルのノリを簡単に説明出来る点
この2点の役割をVamosのキレキレダンスで表現しています
実写は尺を収めるためにあれやこれやとオリジナル要素を挿入しがちですが、必要最小限でしっかり尺を畳めるようにこの挿入歌は良かったです
オリジナル要素ではございますがまあ原作であってもおかしくないなと不思議な既視感があります
半裸の男達のキレキレのダンスシーンなんてまさに実写でこそ映えるじゃないですか
しかも面白い、これが陽キャのノリなのかと肌で感じられる
あともうひとつVamosが果たす役割があるのですがそれはどうか劇場で....
ダイビングシーンについて
ぐらんぶるのもうひとつの魅力はダイビングシーンの丁寧さですね
とにかくやかましいギャグシーンと対照的に潜水シーンは静か
水の中では喋れないからですね
スクリーンいっぱいに映る青
これでもかと海の映像と少しの字幕で勝負するのは本当に海というものを1番よく写したいのだなと
ここで凄いのは俳優さんですね
ダイビングスーツを身につけてもしっかりそのキャラとわかる演技をするのはさすがです
主人公が度々新しい世界と口にしている通り地上の半裸の男の世界と海の中は別の世界が広がっているのです
ギャグで霞みがちですが是非とも劇場で海の映像美を見て頂きたいですね
あ〜海行ってみたい、潜ってみたいと感じさせてしまう
それでいて喋れないながらぐらんぶるのキャラはしっかり演じる
このバランスが絶妙で良かったです
総評
- 雰囲気はしっかりぐらんぶる
- 男臭い、でもどこか羨ましいキャンパスライフ
- ギャグ全振り、最後まで笑わされます
ぐらんぶるの実写化としてこれ以上ない回答でした
そして是非とも劇場で半裸の野郎の群れを見て欲しいそう願ってやまない作品です
どうか見てみてください
それではノシ