【劣化リメイク?】なりきりダンジョンXをクリアしたのでレビューする
つい先日なりきりダンジョンXをクリアしました
隠しダンジョンとかはクリアしていないのですが本編はクリアしたので感想です。
この記事書いてる人
- 2年前になりダン原作をクリアした人
- なりダンクロスは初見プレイ
- 10年前の作品なのである程度のネタバレや追加要素については知ってる(Pメンバー加入など)
リメイクの新要素について
リメイクの新要素として
- 新キャラ
- Pメンバーの加入
が挙げられます。
まず新キャラとして大きいのはエトスとロディですね
この2人が追加されてるのでストーリーの諸々も変わってます
ストーリーについては追々語るので置いておきます
エトスは原作でいうところのプレイヤーポジション(親役)
ロディは全く新しい追加要素です
エトスについて
まずエトスについて語るとリメイクにあたって必要なキャラでしょうねというキャラです
原作では無言系主人公だったディオメルを喋らせるにあたってプレイヤーが親っていうのはちょっと想像つかないです。
劇中に登場できる親キャラは必要ということですね
ただ親としての描写がかなり薄くてちょっとついていけないところもありました
一応赤ん坊のディオとメルを13歳まで育てたバックボーンはありますが開始5分でディオとメルは13歳になってるのですよね
親としてのエピソードだとかもなければキャラもほんとに子供育て上げた親なのか?と思うくらい人の親っぽくないです
そんなエトスを双子は親として見てるのでそこらへんの話になるとついてけないなあというところはありました
ただ暗黒時空編以降真実と向き合うディオとメルの見守り役としての役回りは良かったですね
原作だと淡々と進んでいくので画面の中で何かしらキャラがリアクション起こしてくれるのはお話としてより面白いです
ディオとメルが覚悟決まってく中で親目線で止めてくれるキャラは1人いた方がよりディオメルが引き立ちます
総括するともう少し親としての描写があればなあと惜しさを感じました
ロディについて
もう1人PTキャラとして追加されたロディについて
クロスエディションはやっていないのでなりダンXの描写だけ語ります
彼女の役割はダオスの掘り下げでしょう
なりダンはダオスのお話でもあるのでそのための布石にロディを用意したというのが背景ですね
ただそれを踏まえても異物感は拭えなかったです
子供の頃にダオスに会って優しくされたからなんで魔王になったか知りたいというのが概ねの彼女の動機なのですが
なんでダオスは見ず知らずの人間の女の子に何度も会ったのだろうとかなんでこんなに優しくしていたんだろうとかそこら辺何かしら理由があるのかなと思っていたのですが特になかったですね
てっきりロディはデリスカーラーンの生き残りみたいなふうに予想していた(魔法使えますし)ので単純にお話が薄くて残念ポイントでした
原作だとクルールと双子の3人PTなので埋め合わせ的な役割なんでしょうか
近接も術も使えるということで双子の服に限らずパーティに馴染む設計をしてたと思われますが回復も使えたらなあと思うことが多かったです(クルールの回復だけだとやや不安)
見守り役としてはエトス同様双子の引き立て役として良かったと思います
アルベルト
ゴミ
Pメンバーの加入
こちらも大きな変更点ですね
これはプレイ前の1番の懸念点でした
というのも原作ではついてくる意味皆無でしたから
ディオメルの試練なのに着いてきたら台無しですし
結果として1部のシナリオを変えて2部の暗黒時空以降は出番なしという形でしたね
1部プレイ時はこのまま最後までついてくるのはやめろよ?って思いながらプレイしてたのでまあここはよかったなと
世界救ったレジェンドなのでもうちょい性能モリモリだったらなあと思いましたが、ラタトスクにおけるSメンバー程度のレベル差でした
そこらへんのパワーバランス再現してたらキリないですが、原作小説はPメンバーの扱いにかなり気を遣ってたのが見て取れたのでなりダンXで明らかに格は落ちたなと
とはいえ世界の危機には立ち合ったけど双子の事情を知ってるのはなりダンXキャラのみという塩梅はよかったです
ストーリーについて
1部について
大きく変わったのは暗黒時空前の第一部ですね
原作だと精霊を倒す事の繰り返しだったのでガッツリテコ入れされました
まず試練のために精霊と戦う原作に対してなりダンXは世界の危機のため精霊の力を借りるっていうストーリーに変わりました
Pキャラ加入のためのシナリオ変更ですね。
それ以外にも各洞窟でシナリオが追加されていたりと遊んでて飽きない工夫はあります
どうしても単調になりがちだった原作1部だったのでここら辺は必要な変更点だったんじゃないかなと
今生の別れだったPキャラがまた顔を合わせることに思うことがあります。
また、がっつり双子たちに首を突っ込むので原作の頼れる先輩感がちょっと薄れてしまったのが個人的に残念でした。
ただシナリオの中では原作同様頼り甲斐もありますし。
すずの忍びとしての道を選ばなかったifを見せられるイベントはとても好きです
思うところはありますが、総じて原作の単調なストーリーから変更は必須だった事
そのために変えたシナリオも別に悪いものではないです
第二部について
やっぱりなりダンはこっからが面白いなと再確認しました
大きく変わったのはダオスとノルンですね
順に語ります
ダオスについて
まずダオスは大きく変わりました
原作ではディオメルを励ますポジションでしたが、第一部では本気で殺しにかかりますし、第二部でも出番は増えてますしディオメルには攻撃的です
この改変でダオスの格が落ちたという声が多いですね
この改変についてはこれはこれでありと考えています
というのもディオメルの所業からするとダオスはマジで文句言っていいと思います。
美化されがちですがダオスというキャラは実はいい奴というわけではなくもう一つの正義として描かれていたキャラだと解釈しています。
なので、星を救うという行動原理からすると双子を消しにかかるというのもキャラ崩壊というわけではないですね
最終的に戦って双子にエールを送るのは原作と同様ですし
メルティア、ディオスについて
本作の因縁の敵であり象徴みたいなキャラです
ちょっとだけキャラ改変が行われてディオスとメルティアが他人になったことと
自分の行いに正当性を感じているのが原作との大きな変更点ですね
まずシナリオの序盤から謎な存在として絡むようになったのはよかったと思います
純粋に彼らの出番が多くてうれしいです
彼らの設定変更は必要だったのかなあとは思うのですが変えても変えなくても大して違いがないのであんまり気にしていないです(双子じゃないとしたら顔似すぎじゃね?)
ただ、彼らのキャラが変わってしまったのがちょっと惜しいですね
原作ではあんまり彼らの心情が見えなかったのですが本作でははっきりと戦争が悪いと口に出してます
つまり俺は悪くねえですね
ここら辺がちょっと浅くなってしまったなと
それはそれとして決着をつけるシーンはこちらの方が好きです
戦闘前のディオメルの会話とかかなりいいですよ。ディオメルかっこいいなって思いました
やっぱり彼らも終盤のディオメルの引き立て役になっちゃったってイメージです
ノルンについて
ちょっと変わり果てすぎやしないですかと
まずだいぶん小物になりましたね
原作では双子が悪なのか善なのか見極めるために試練を課していましたが、本作では最初から裁く気まんまんで試練を課していたのが印象的です
キャラデザの変更してますし、性格も違うので別人としか見えません
あと純粋にキャラが嫌いですね
ここの変更はしてほしくなかったなあと思いますし、なんでこんなにちゃっちいキャラになっちゃったのだろうと思うと悲しいです
作中でももう少し出番が増えるのかなと思っていたのですが、そんなことはなく
序盤と終盤にしか出番は与えられなかったですね。哀れ
キャラが増えた弊害なのかリメイクでだいぶん扱いが悪くなってしまった被害者です
ノルンの改変はまあ改悪と言っていいでしょう
ストーリー総括
原作からがっつり変更されたストーリーですが、いいところ悪いところはあります。
個人的には楽しめました。
大筋もディオとメルが自分の罪と向き合うという流れは同じですし、思い出していく過程もあんまり騒いだりせず淡々と向き合っていく姿が印象的でした
ここら辺のシナリオは原作の雰囲気出ているのではないかと
あとボイスがあるのは大きいですね。
ラスボス戦後の会話とかOPのアレンジも流れて純粋に泣けます。
ただシナリオ変更で原作の哲学的なところだったり、雰囲気はだいぶんマイルドになってしまったこと
この世に悪があるとするならばそれは人の心というテーマはだいぶん失われてしまったのは残念ポイントです
いろいろ難しいのでしょうね。当時だからできたシナリオというのもあるでしょう
このゲームはかなり不評みたいですし、わからなくもない。
ですが言われているほどひどいゲームでもないでしょう。戦闘システムやサブシナリオの数など細かいところもよく作られています
あと大筋のストーリーはやっぱり面白いです
手抜きゲーというわけではないですが、原作ファンを敵に回してしまったというのが本作だと思います
総括
- 変更点は多いですが楽しめた
- が、一部変更点については疑問
- 原作に思い入れがあると厳しいかも
食わず嫌いせずに一度はやってみるべき作品ですね
ファンタジアも遊べますしぜひいかがでしょうか
それではノシ